塗装の品質をしっかり確保する為に。
塗装工事をするにあたって塗装の品質をしっかりと確保出来ないと、1年も経たずに塗膜が剥がれるなどの不具合が発生してしまう事があります。
しかし塗装の品質は熟年の職人でも見た目だけでは中々判断が出来ません。なので職人の技術はもちろんの事、塗装の仕様をしっかり守る事がとても大切です。
今回は、標準塗装仕様の重要性についてお話をしたいと思います。
どんなにいい塗料を使っても、塗料が持つ性能を発揮出来なければまったく意味がありません。
塗料メーカーが指定する基準塗布量や塗り重ね乾燥時間などの標準塗装仕様を厳守する事がとても重要なのです。
◎基準塗布量
基準塗布量とは1㎡あたりに塗布すべき塗料の量
◎塗り重ね乾燥時間
塗料を塗り重ねる際に間隔を空けるべき時間
※各メーカー・商品によって量や時間は異なります。
例として以下のような計算になります。
「塗料面積(壁面積)が150㎡での場合、塗料は何缶必要か?」
メーカー指定塗布量0.25~0.35kg/㎡だった場合、平均値の0.3kg/㎡で計算します。
0.3kg(基準塗布量)×150㎡(塗料面積)=45kg(必要塗料の量)
45kg(必要塗料の量)÷16kg(塗料1缶あたりの量)=2.8缶
以上のように150㎡の塗料面積には2.8缶必要となります。
不足があったら施工不良になります。
※下地の劣化が著しく酷い場合は上限を超える場合もあります。
下塗り、上塗り、上塗り2回目と3回塗りをしたとしてもただ単に3回塗るだけでは意味がありません。
薄く塗ったり厚く塗ったりでは塗料自体の性能は発揮出来ないからです。塗料面積(壁面積)に対して必要な塗布量を守らないと塗料の性能が生かせません。
正確な塗料面積(壁面積)がわからないと塗料の使用缶数がわからず塗布量を守る事が出来ません。CAD等で正確な塗料面積(壁面積)を算出する事が大事になります。
見積りでよくある「塗装工事一式」などの表記ではどの塗料をどのくらいの量使うのかわかりません。見積りを材料費・施工費を別々に算出した明朗会計の見積りを出してもらう事をお勧めします。「塗料面積」「塗料名・メーカー名」「塗料缶数」「人件費」などが記載されている為、安心です。使用した塗料の証拠(写真)なども貰っておくといいでしょう。
以上、標準塗装仕様の重要性についてお話しをしました。これから屋根・外壁塗装工事をお考えの方は塗布面積(壁面積)や塗布量の事も頭に入れてご検討して頂けたらと思います。
弊社では外装劣化診断士が屋根・外壁等、細部にまできっちりしっかりと「調査・診断・報告」を
させて頂きます。